ナポリは紀元前6世紀古代ギリシア人の植民活動によって建設されました。ナポリの語源はギリシア語のネアポリス(新しい町)であり、最初に建設された植民都市パルテノペから数キロはなれた場所に新しく建設された町という意味です。その後、ナポリは長くローマ帝国の支配下にありましたが、476年の西ローマ帝国滅亡後、南イタリアは東ゴート族やランゴバルド族の支配が及ぶなど流動的な状況となり、6世紀になると東ローマ帝国のユスティニアヌス1世がイタリアの再征服に乗り出し、イタリア半島はラヴェンナを首府とするビザンツ帝国の属州となりました。ナポリには660年にビザンツ系の公国が出来ました。
国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale):世界屈指の古代ギリシャ・ローマ美術を収蔵した博物館です。ヴェスヴィオ火山の噴火で壊滅したポンペイやエルコラーノの発掘品も多く現地に行く前には見にいくと良いです。多くの彫刻やモザイク画も一見の価値があります。
ドゥオーモ(Duomo = San Gennaro):ナポリの守護聖人であるサン・ジェンナーロを祀った教会です。礼拝堂に保管されている聖人の血が年2回の祭りの日(5月第1土曜日、9月19日)に液化する奇跡でイタリア中に知られています。
ヌオーヴォ城(Castel Nuovo):13世紀のアンジュー家の城を15世紀になってアラゴン家が再建した城です。「アンジュー家の城」とも呼ばれています。5つの円筒形の塔を持つ城壁に囲まれています。内部は市立博物館です。
王宮(Palazzo Reale):17世紀のスペイン統治時代に建てられたものです。王宮内部には、18~19世紀の家具・陶磁器・タペストリーや絵画が展示されています。
卵城(Castel dell'Ovo):サンタ・ルチア地区の海岸線から海に張り出して建てられた12世紀の城です。城からはナポリ市街やヴェスヴィオ火山を眺められます。
ヴェスヴィオ火山(Vesuvio):イタリア・カンパニア州にある火山で、ナポリの南東に位置しています。標高は1281mです。
西暦79年8月24日の大噴火では、噴出物(火砕流)でポンペイを、泥流でヘルクラネウム(現在のエルコラーノ)を埋没させています。この噴火の様子は博物学者の小プリニウスによって詳細な記録が残されたため、ヴェスヴィオ火山のように大量の軽石や火山灰を高く噴き上げる大規模な噴火をプリニー式噴火と言うようになりました。
ポンペイ(Pompei):1世紀(西暦79年)までナポリ近郊にあった都市国家です。ヴェスヴィオ火山の大噴火により、79年に壊滅しました。18世紀に発掘が開始され、現在は主要な部分が一般公開されています。ポンペイ遺跡は世界遺産になっています。
カプリ島(Isola di Capri):ローマ初代皇帝のアウグストゥスは、イスキア島を所有していましたが、風光明媚なカプリ島を気に入り島を交換しました。カプリ島の最大の見所は「青の洞窟(Grotta Azzurra)」です。
イスキア島(Isola d'Ischia):アウグストゥス帝の所有していた島です。港の脇には「アラゴンの城」がありイスキア島を眺めるのに絶好の場所です。島では海水浴や温泉を楽しむことが出来ます。
ソレント(Sorrento):風光明媚で夏は海水浴、冬は避寒地として有名なアマルフィ海岸の玄関口がソレントです。ナポリ中央駅からヴェスヴィオ周遊鉄道で約1時間10分です。